住宅ローンの金利タイプについて
そもそも住宅ローンの金利とは?
金利とは、借りたお金(元金)に対して、上乗せして支払う利息の割合のことです。住宅ローンの金利は、通常「年利(元金に対して1年間で支払う利息)」で表示されています。各金融機関が表示している住宅ローンの金利には、ベースとなる「基準金利(店頭金利)」と、基準金利からさまざまな条件で金利を引き下げた「適用金利(借入金利)」がある点が特徴です。適用金利は、金融機関や商品によって異なるだけでなく、返済期間や頭金などの契約内容によって、個別に設定される場合があります。
住宅ローンの金利タイプは3種類
住宅ローンの金利タイプは、次の3種類です。
・「(全期間)固定金利型」
・「変動金利型」
・「固定金利期間選択型」
金利タイプごとに、特徴やメリット・デメリットを解説していきます。
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「(全期間)固定金利型」とは
「(全期間)固定金利型」は、住宅ローンを契約したときの金利が、借入期間中ずっと固定される金利タイプです。各金融機関が独自に用意している「(全期間)固定金利型」の住宅ローンのほか、住宅金融支援機構が提携している「フラット35」が、代表的な商品になります。
「(全期間)固定金利型」の特徴
市場の金融情勢が変化しても、完済するまで金利が変わらない点が、「(全期間)固定金利型」の最大の特徴です。住宅ローンの契約時に、月々の返済額や総返済額も確定します。返済額が変動することに不安がある人は、固定金利が選択肢にあがるでしょう。
「(全期間)固定金利型」のメリット・デメリット
長期にわたって金利が固定されることによる、メリット・デメリットを紹介します。
「(全期間)固定金利型」のメリット
・完済までの返済計画が立てやすい。
・市場金利がどう変動しても、返済額は増えない。
・金利の低い時期に契約した場合、完済まで低金利のまま借りられる。
「(全期間)固定金利型」のデメリット
・ほかの金利タイプに比べて、金利の設定が高い。
・市場金利が下がった場合でも、返済額が変わらない(減らない)。
「変動金利型」とは
「変動金利型」は、市場金利の変動に伴って、随時金利が見直される金利タイプです。通常、金利の見直しは半年ごとに行われます。ほかの金利タイプと比べて、適用金利が低いのが特徴です。
「変動金利型」の特徴
適用金利は半年ごとに変わりますが、月々の返済額は、半年ごとに変わるわけではありません。家計への影響をおさえるために、多くの金融機関では、次の2つのルールが設けられています。
・5年ルール:適用金利が変動しても、すぐには毎月の返済額に反映されず、5年間は返済額が固定される。実際に返済額が変わるのは5年ごととなる。
・125%ルール:返済額が見直されるとき、適用金利が大幅に上がっていても、返済額の上限がそれまでの125%までにおさえられる。
ただし、これらのルールが適用となるのは、「元利均等返済」で契約した場合です。「元利均等返済」とは返済方法のひとつで、「元金と利息の合計額を、均等に返済する方法」です。毎月の返済額は一定になり、多くの金融機関で主流の返済方法です。
返済方法には、もうひとつ「元金均等返済」があります。契約当初の利息負担が大きく、総返済額がおさえられる返済方法です。金融機関によっては、返済方法を選べる場合があります。
なお、注意が必要なのは、5年ルールや125%ルールで返済額がおさえられても、おさえた部分の返済が免除になるわけではないという点です。金利の上がり方によっては、払いきれない利息(未払利息)が発生する可能性があります。変動金利型の元利均等返済を選ぶ際は、未払利息のリスクについても考えておきましょう。
「変動金利型」のメリット・デメリット
「変動金利型」のメリット・デメリットをまとめます。
「変動金利型」のメリット
・固定金利と比べて、金利の設定が低い。
・金利が下がれば、返済額が減る。
「変動金利型」のデメリット
・返済額が変動するため、返済計画が立てにくい。
・金利が上がれば、返済額が増える。
・未払利息が発生するリスクがある。
「固定金利期間選択型」とは
「固定金利期間選択型」は、金利を一定期間だけ固定する金利タイプです。固定期間が終わった後は、自動的に変動金利へ移行する場合や、変動金利にするか再び固定金利にするかを選択できる場合があります。
「固定金利期間選択型」の特徴
「固定金利期間選択型」は、5年・10年・20年など、選択した期間の間は、返済額が一定です。固定期間中は、変動金利のような未払利息のリスクもありません。
「固定金利期間選択型」の中には、金利の引き下げ方の違いによって、「当初引き下げ」と「全期間(通期)引き下げ」の2プランがある場合があります。
・当初引き下げ:契約した初めの固定期間に、金利が大きく引き下げられる。固定期間終了後は、金利の引き下げ幅が小さくなる。つまり固定期間終了後は、基準金利が同じでも、適用金利は高くなる。
・全期間引き下げ:借入期間中ずっと、金利の引き下げ幅は一定。固定期間終了後も、その時点の基準金利から、当初の引き下げ幅と同じだけ引き下げられる。
「固定金利期間選択型」は、固定金利と変動金利を組み合わせられる自由度の高い金利タイプです。しかし変動金利のように、5年ルールや125%ルールは存在しません。固定期間終了後の市場金利によっては、返済額が大きく変わる可能性がある点に注意しましょう。
「固定金利期間選択型」のメリット・デメリット
「固定金利期間選択型」のメリット・デメリットをまとめます。
「固定金利期間選択型」のメリット
・固定期間中は、市場金利が上がっても、返済額が上がらない。
・固定期間中、変動金利のような未払利息のリスクがない。
・固定期間終了時に、低金利になっていれば、返済額が減る。
「固定金利期間選択型」のデメリット
・固定期間中は、金利タイプを変更できない。
・固定期間終了時に、金利が上がっていれば、返済額が急増する(変動金利のような猶予期間はない)
・固定期間終了後の返済額が未確定なため、返済計画が立てにくい。
将来の金利の変動リスクを考えよう
一般的にどの金融機関でも、固定金利型より変動金利型の方が、低金利です。契約時の金利が完済まで続くとしたら、変動金利型が、最も返済額をおさえられるでしょう。しかし、金利は変動する可能性があります。近年、金利がどのように推移しているか、動向をおさえておきましょう。
近年の変動金利・固定金利の動向は?
近年の日本の住宅ローンは、低金利が続いています。住宅金融支援機構が発表する主要都市銀行のデータによると、変動金利は、2010年以降ずっと金利が変わっていません。固定金利は、2023年4月は、前月よりやや引き下げられました。
静岡銀行の住宅ローン金利の動向は?
静岡銀行は、浜松市や藤枝市に多くの店舗をもつ地方銀行です。静岡銀行には、固定金利期間選択型(当初引き下げ)の商品である「住宅新時代」のほか、変動金利型や固定金利期間選択型(全期間引き下げ)の商品である「カスタムFLEX」があります。
「カスタムFLEX」の、現在の金利と近年の動向は、次のとおりです。住宅金融支援機構の発表した主要都市銀行の動向と、同じような動きといえるでしょう。
変動金利と固定金利は、それぞれ金利を決定する要素が異なります。金融政策や国債、景気などが複雑に影響するため、予測することは困難です。そのため、もし金利が変動したとしても、それに自分の生活が対応できるかを考えることが大切になります。
金利タイプの選び方
適切な金利タイプを選択するためには、これからの自分(家族)のライフプランを考えましょう。静岡県の2022年の平均所得は、約350万円です。しかしたとえ同じ所得の家庭であっても、年齢や子どもの人数などによって、支出は異なります。住宅ローンは長い期間支払っていくものです。将来の働き方の変化や、子どもの進学、両親の介護など、さまざまなライフイベントを想定したうえで、家計の収支を計算し、自分に合った金利プランを考えましょう。
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