浜松市浜名区の自然環境の特徴
浜松市浜名区旧北区エリアは浜名湖の北東部に位置し、都田川や井伊谷川、鳶ノ巣山、浜名湖など多彩な自然環境に囲まれた、自然豊かな地域です。北部の引佐地区、西部の三ヶ日地区、南部の細江地区、東部の都田・新都田地区に分かれます。気候は全国的に見て日照時間が長く、年間の平均気温は15~16℃なので、比較的温暖といえるでしょう。しかし冬になると、遠州のからっ風と呼ばれるほどの強い季節風が吹き、体感温度は寒く感じられます。晴天が多い割には、年間の降水量が多いことも特徴です。
浜松市浜名区に流れる代表的な河川と水質は?
浜松市浜名区は、遠州灘へとつながる浜名湖や猪鼻湖に面しています。そのため区内には、鳶ノ巣山などの山間部を水源として、浜名湖・猪鼻湖へ注ぐ河川が豊富です。エリアごとの代表的な河川と湖を紹介します。
三ヶ日地区
釣橋川、都筑大谷川、日比沢川、宇利山川、西神田川、猪鼻湖
引佐地区
井伊谷川、神宮寺川
細江地区
都田川(2級河川)、井伊谷川、浜名湖
都田・新都田地区
都田川
特に都田川は、静岡県西部エリアに上水を供給している、主要な河川です。浜名湖と都田川は環境基本法により水質の水準が設けられており、水質汚濁の基準をおおむねクリアする水質を保っています。しかし大雨時は、浜名湖にたくさんのアオサが漂着し、腐敗臭がするといった問題も生じています。
参考:浜松市HP「北地域(旧北区)の紹介」参考:浜松市HP「自然・人口」参考:静岡県交通基盤部河川砂防局「流域および湖沼の概要」参考:静岡県交通基盤部河川砂防局「河川環境」参考:静岡県交通基盤部河川砂防局「河川の水利用及び利用に関する現状と課題」
浜松市浜名区に過去に起きた水害は?
浜松市浜名区では、昔から都田川や井伊谷川の氾濫、山崩れ、地震による高潮などが発生してきました。近年も、豪雨や台風により多くの被害が出ています。近年の代表的な災害は以下の通りです。
1974年7月7日:台風
全県下で死者・住宅浸水・山崩れ等多数
1975年10月8日:豪雨
床上浸水987戸、床下浸水5,662戸
1982年11月30日:豪雨
床上浸水130戸、床下浸水4,606戸
1994年9月18日:豪雨
床上浸水33戸、床下浸水444戸
2022年9月23~24日:台風
浜松市浜名区のハザードマップを考察|水害が発生しやすい場所は?
浜松市では、独自のハザードマップ「浜松市防災マップ」を公表中です。また「浜松市水防計画書」を作成し、河川の洪水等による被害軽減を図っています。これらを参考に、浜松市浜名区のエリアごとの水害リスクについて把握しましょう。県が水防上特に重要性が高いと指定している「重要水防箇所」と、内水リスクのある「湛水注意箇所」も紹介します。
浜松市浜名区三ヶ日地区の水害リスク
三ヶ日地区は猪鼻湖に面しており、釣橋川や都筑大谷川など多くの河川を有するエリア。河川沿いは、広いエリアで0.5m~2m未満の浸水リスクが示されています。特に三ケ日町岡本周辺は、釣橋川と宇利山川の間に挟まれているため、水深3~5m未満と高い浸水リスクがあるエリアです。そのほか以下のエリアも注意が必要といえます。
重要水防箇所
三ヶ日町只木、三ヶ日町本坂、三ヶ日町日比沢、三ヶ日町都築
湛水注意箇所
三ヶ日町尾奈地内、三ケ日町只木地内、三ヶ日町三ケ日地内、三ヶ日町都筑地内
また猪鼻湖周辺は、地盤が砂泥質なため軟弱で、地震時の液状化現象に注意が必要です。市街地から離れると標高 50~400mの山地がありますが、山間部は浸水リスクが低い一方、土砂災害を意識する必要があるでしょう。
浜松市浜名区引佐地区の水害リスク
引佐地区は主に標高 100m以上の山地です。市街地は、井伊谷川と神宮寺川に沿った盆地にあり、国土交通省出典の「重ねるハザードマップ」では洪水・津波の浸水リスクは示されていません。しかし多量の雨が降り井伊谷川が氾濫した場合は、引佐町井伊谷を中心に1~3mの浸水リスクがあります。県が示す注意箇所は以下の通りです。
重要水防箇所
引佐町井伊谷、引佐町伊平
湛水注意箇所
引佐町井伊谷地内
引佐地区は斜面が多く、土石流の特別警戒区域などが点在している点にも注意しましょう。
浜松市浜名区細江地区の水害リスク
井伊谷川と都田川の合流点があり、浜名湖にも広く面する細江地区。砂や泥で形成された沖積低地と呼ばれる地形で、特に河口付近は標高3m未満の低い平地になっており、大雨や大地震の津波による浸水リスクがあります。細江町気賀周辺は、広い範囲で3~5mの浸水に注意が必要です。以下のエリアは県が示す注意箇所になります。
重要水防箇所
細江町気賀~中川、細江町小野
湛水注意箇所
細江町中川地内
浜松市浜名区都田・新都田の水害リスク
浜松市浜名区で注文住宅を建てるのにおすすめエリアは?
浜松市浜名区は、都市部の利便性と自然が融合した暮らしやすさがあり、子育て世代にも人気です。ハザードマップをもとにおすすめのエリアを紹介します。
浜松市浜名区で水害が発生しにくい高台の場所
一般的に水害リスクが高いのは、氾濫や洪水の影響を受けやすい「海や川のそば」、周りから水が流れ込む内水氾濫や土砂災害が起こりやすい「周囲より低い土地」、地盤が緩い可能性がある「埋立地」です。これらを避けた高台にすると、水害リスクは発生しにくいでしょう。浜松市浜名区の中では、都田・新都田地区がおすすめです。特に初生町は人気が高く、浜名区の中でも地価が高くなっています。水害リスクが低いだけでなく、イオンタウン浜松葵などの商業施設が多く、東名高速道路も近いため、利便性も高いエリアです。
>>浜松市浜名区(旧北区)の住みやすさは?主要都市へのアクセスやおすすめエリアもご紹介>>浜松市浜名区(旧北区)の土地価格は?公示地価の推移についても解説
住宅被害を軽減するための対策|家づくりの工夫と補償制度
リスクを避けた土地に家を建てたとしても、災害に遭わないとは限りません。災害に強い家にしておくことも、被害を軽減するために重要です。被災した場合に受けられる浜松市の補償制度も紹介します。
家づくりにおける水害対策の具体例
浸水深が0.5mは大人の膝が浸かる深さで、1階の床下浸水が起こる目安です。床上浸水になると、住宅の被害はより大きくなります。被害を軽減するためには、以下のような方法が効果的です。
盛り土:敷地全体を高くかさ上げする。斜面は崩れないよう擁壁を設ける。
高床式:家の基礎を高くしたり、1階部分を駐車場にしたりする。
防水性の塀 :塀により敷地外からの浸水を防ぐ。
外壁の防水性:外壁に防水塗料を塗ったり、1階外壁をRC構造にしたりする。
屋根の形状:水はけのよい寄棟屋根にする。
また沿岸などは、地震後に起こる津波の対策も重要です。しかし、地震によって先に家が倒壊してしまっては避難ができません。津波により被災することを防ぐためには、住宅の耐震性能も重要となるでしょう。
被災した場合に浜松市で受けられる補償制度は?
もし災害による被害を受けた場合、浜松市では、「り災証明書」により住宅の被害の程度が証明されます。また、以下のような支援金の交付を受けることが可能です。
災害見舞金
対象:火災や風水害に遭った世帯(2022年12月現在)
<住居の全焼・全壊>
1人~5人世帯: 10万円
6人以上の世帯:1人増につき2,000円加算
<住居の半焼・半壊>
1人~5人世帯: 5万円
6人以上の世帯:1人増につき1,000円加算
<住居の床上浸水>
1世帯:2万円
<死亡の場合>
1人ごと:10万円
<重傷の場合>
1人ごと:5万円
他には、家族が死亡した場合の「災害弔慰金」や、災害後の生活を立て直すための貸付制度である「災害救護資金」もあります。
参考:浜松市HP「災害により被害を受けた人へ」
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