市街化調整区域とは?
人々が快適な都市生活を送るために、街づくりのルールを定めた「都市計画法」という法律があります。そこでは土地の利用や開発に関するルールなどが定められています。その中で、都市化を計画的に進めるために指定されているのが「市街化調整区域」と「市街化区域」です。
市街化調整区域では、都市化を抑制するため、原則として家や商業施設は建てられません。既存の建物の増設やリフォームも制限されます。しかし自治体に許可をとれば、家などを建てられる場合がありますので、後ほど詳しく解説しましょう。
市街化区域とは?
市街化区域は市街化調整区域とは反対に、都市の活性化を目的にインフラ整備や住宅・商業施設などの建設を進めていく地域のことです。基本的に人が住みやすい環境が整っており、もし住み始めた時点で多少不便であったとしても、道路や下水道、公園などの公共施設が優先的に整備されるため、今後便利になっていく可能性が高い土地です。
市街化区域のメリットとデメリット
市街化区域で注文住宅を建てるメリットは、やはりその利便性でしょう。買い物のしやすさや、公共施設が充実しているかなどを重視される方は、市街化区域から土地探しをすることをおすすめします。また病院が充実していることが多いのも市街化区域の魅力です。
デメリットとしては、地価が高い傾向があるほか、固定資産税や都市計画税も高めの傾向にある点です。
市街化調整区域のメリット
このように市街化区域の特徴を見ると、注文住宅を建てるには市街化区域がいいのでは?と思う方も多いかもしれません。しかし実は市街化調整区域にも、注文住宅を建てる上でメリットになるポイントがあります。
安く土地を購入できる
市街化調整区域の大きなメリットの一つが、土地を安く購入しやすいことです。都市部から離れている場合が多く、同じ広さの土地でも、市街化区域の7~8割程度の値段で購入できることがあります。土地の購入費用を抑えられる分、希望より広い土地を購入したり、建物にお金をかけて理想の家に近づけたりすることが可能になるでしょう。
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固定資産税などの税負担が軽くなる
住宅を建築したあとに課せられる、固定資産税や都市計画税も市街化区域と市街化調整区域では違ってきます。固定資産税は土地の評価額によって値段が決まるため、市街化区域よりも土地価格が低く設定されやすい市街化調整区域では、固定資産税も安くなるのです。また、都市計画税とは市街化区域内に土地や家屋を所有している人に課せられる税です。そのため、市街化調整区域で注文住宅を建築した場合は課せられません。
自然豊かな環境で暮らせる
市街化調整区域では商業施設や新しい住居の建築が制限されます。そのため交通量も少ない場合が多く、人の出入りも少ない落ち着いた環境です。よって静かな場所を好む方や、自然豊かな環境で子育てをしたい方にはおすすめです。
市街化調整区域のデメリット
続いては市街化調整区域のデメリットについて解説します。
許可が必要になる
先述した通り、市街化調整区域では原則、自由に家を建築できません。家を建築する際は許可の申請が必要です。土地の用途によって指定される「地目」が「宅地」となっていれば、制限があるものの家を建てることが可能な場合が多くあります。また、既存の家の増築やリフォームをする場合も、同様に許可をとる必要があります。中古物件を購入したけれども、自由に増改築できなかったと後悔しないよう、事前によく調べるようにしましょう。
インフラ整備が必要な場合がある
本来は居住目的の土地ではないため、水道や電気、ガスなどのインフラが十分に整っていないことがあります。インフラの整備にかかる費用は基本的に自己負担で、もし上下水道や電線などを整備した場合、かなり高額になることが予想されます。せっかく安く土地を手に入れたのに、インフラ整備に費用がかさんでしまったとなっては本末転倒でしょう。市街化調整区域で気に入った土地を見つけた場合は、あらかじめインフラ整備が必要かどうか確認し、また必要であればきちんと見積もりを出してもらって検討するようにしましょう。
住宅ローンが通りにくい可能性も
市街化調整区域内に建てられる住宅は、資産価値を低く見積もられる傾向があります。住宅ローンでは購入する家が担保になるため、担保としての評価が低くなり、住宅ローンが通りにくい場合があるのです。また、そもそも融資の対象外とされていることもあります。ただし誰でも再開発が可能な不動産の場合などでは、金融機関によってローンが組める可能性もあるため、事前にいくつかの金融機関に相談してみるとよいでしょう。
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藤枝市でおすすめの市街化区域と市街化調整区域
藤枝市は静岡県のほぼ中央に位置する、人口約14.6万人の都市です。北には南アルプスを望む森林地帯が広がります。年間平均気温は16.6度と温暖な気候で、特に冬が暖かく雪も少ないため過ごしやすい気候といえるでしょう。
交通面も充実しており、新幹線やJR東海道本線が通るほか、道路では東名高速道路や新東名高速道路が走ります。空の便へのアクセスもよく、富士山静岡空港までは車で約30分です。
そんな藤枝市では、47.3%の面積が市街化調整区域に指定されていますが、そこに住む人口は2022年時点で市全体の27.1%にとどまっています。そこで藤枝市では、自然環境や営農環境等の保全を重視しつつも、生活環境向上に向けた有効な土地利用を目的とする、「市街化調整区域における地区計画適用に関する基本的な方針(改定版)」が定められました。
ここからはその資料を参考に、藤枝市で注文住宅を建てる際におすすめのエリアを市街化区域と市街化調整区域に分けて紹介していきましょう。
おすすめの市街化区域 駿河台・南駿河台エリア
JR藤枝駅の北側に位置する駿河台・南駿河台エリアの多くが、市街化地域に指定されており、先述の基本方針でも「専用住宅地」に指定されています。市は専用住宅地を「ゆとりと潤いのある居住空間を持つ戸建て住宅地として誘導」するとしており、今後も発展が望めるエリアといえます。藤枝市立総合病院や小中学校があり、子育て世代も安心して暮らしやすいエリアです。
おすすめの市街化区域 上薮田・下薮田エリア
国道1号線の南側で葉梨川の北側に位置する、上薮田・下薮田エリアの一部が、市街化区域かつ、専用住宅地に指定されています。「マックスバリュ藤枝薮田店」や「ウエルシア藤枝薮田店」などがあり、買い物にも不便はないでしょう。
おすすめの市街化調整区域 南新屋・水上エリア
続いては市街化調整区域です。JR藤枝駅の北西はユニクロやニトリをはじめとした商業施設が充実していますが、そのさらに北側の南新屋・水上の一部エリアが市街化調整区域に指定されています。ここは現在田畑があるものの、先述の基本方針では一般住宅地に指定されました。交通の便も買い物の便も申し分ない立地であることから、これから住宅の建築を検討されている方には注目のエリアといえるでしょう。
おすすめの市街化調整区域 集落地
より自然豊かな環境で暮らしたい方は、藤枝市が「集落地」として指定しているエリアを検討してもよいでしょう。藤枝市は集落地を、「居住環境向上の施策を展開して、良好な集落地環境の維持や向上に努める」エリアとしています。
国道1号線よりも北側に位置する、瀬戸川・葉梨川・朝比奈川沿いに集落地は点在しています。
参考:藤枝スタイル「立地条件が抜群!アクセスも良好」
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藤枝市の注文住宅はR+house浜松中央・藤枝へおまかせください
藤枝市は過ごしやすい気候だとお伝えしましたが、実は地域によっては冬に「遠州のからっ風」と言われる強い風が吹くこともあります。R+house浜松中央・藤枝はそのような寒さにも耐えられるような、高断熱をはじめとした高性能住宅を得意としており、地域の特性に合わせた家づくりをご提案させていただきます。藤枝市で注文住宅を検討される方は、ぜひR+house浜松中央・藤枝にお声掛けください。
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