ブログ&コラム
3人家族の“一戸建て”光熱費はどれくらい?|静岡県西部〜中部で考える、季節別の傾向と節約の工夫
「一戸建ての光熱費って、どれくらいが普通?」
「季節ごとに、どんな節約ができるんだろう?」
家づくりを検討されるご家族から、よくいただく質問のひとつです。
最近は電気・ガス料金の変動が大きく、同じ使い方でも昨年より高くなるケースも珍しくありません。
特に一戸建ての場合、家の性能や住まい方の違いで光熱費の差が出やすく、「普通はいくら?」が気になる方が増えています。
毎月の支出を左右する“光熱費”は、家の性能や暮らし方によって大きく変わるため、平均額だけを見ても、あまりイメージしにくいところですよね。
特に静岡県西部〜中部(浜松・磐田・袋井・藤枝・焼津など)は、
「夏は暑く、冬は意外と冷える」 という気候特性を持つため、冷暖房の使い方ひとつで光熱費が大きく変わります。
本コラムでは、最新統計をもとにした「3人家族の光熱費の平均」と、地域の気候に合わせた 季節別の節約ポイント を丁寧に解説します。
「我が家に合った光熱費の見直し方を知りたい」そんな方に、ぴったりの内容です。
『今日からできる! 一戸建ての光熱費を抑えるコツ』もお伝えします!
目次

3人家族の光熱費はどれくらい?
総務省「家計調査」(2024年)によると、
3人家族の光熱・水道費の平均は月あたり 24,341円。
内訳を見ると、
電気代:約12,651円
ガス代:約5,121円
上下水道代:約5,358円
ただし、この数字はあくまで全国平均。
実際の金額は以下の要素で大きく変動します。
●住宅の断熱性能
●家族の生活パターン(在宅時間・入浴頻度など)
●使用している家電の年代
●オール電化か、ガス併用か
●地域の気候特性
特に浜松〜藤枝エリアは「冬の朝晩が冷え込む」「夏は高温多湿」という地域性があるため、冷暖房の稼働時間が比較的長くなりがちです。
そのため、一般的な平均額よりもやや高くなるご家庭も少なくありません。
では、季節によって光熱費はどのように変化するのでしょうか。

季節による光熱費の変動と、静岡で意識すべきポイント
◾️ 冬(12〜3月)光熱費が最も高くなるシーズン
冬は暖房と給湯の使用量が増えるため、一年で最も光熱費がかかる時期です。
静岡県は“温暖な地域”と言われますが、浜松でも朝晩は0℃近くまで下がる日があります。
床下からの冷え込みもあるため、暖房に頼る時間が必然的に長くなります。
\冬に押さえたいポイント/
① エアコンの設定温度は20℃前後
1℃下げるだけで電気消費を約10%抑える効果も。
② 加湿で“体感温度”を上げる
湿度を50%前後に保つと、同じ温度でも暖かく感じられます。
③ 窓の断熱対策が効果絶大
一戸建ては外気に触れる面積が大きいため、窓からの冷気を遮る工夫が有効。
断熱カーテン、内窓の追加などは、特に浜松・磐田のように冬に冷たい風が吹く地域で大きな効果を発揮します。
④ 給湯器の“設定温度”を見直す
熱すぎる設定になっていないか定期的に確認を。
◾️夏(7〜9月)エアコンがフル稼働し、電気代が上がりやすい
浜松・袋井・焼津などの平野部は夏の暑さが強く、冷房なしでは過ごしにくい日も多いのが特徴です。
\夏に押さえたいポイント/
① サーキュレーター併用
冷房効率が一気にアップ。設定温度28℃でも快適に。
② 日射遮蔽
静岡の夏は「強い日差し」が大きなポイント。
すだれ、外付けブラインド、遮熱カーテンなどで直射日光を遮ると室温上昇を抑えられます。
③ エアコンフィルターの掃除
フィルターの汚れは冷却効率を大きく落とすため、月2回の掃除が理想。
④ 夜間の自然換気
夜に気温が下がる地域では、外気を入れると冷房時間を減らせます。
◾️ 春・秋(4〜6月/10〜11月)光熱費が安定しやすく“節約のチャンス”
気候が安定し、冷暖房の使用が減る季節。
この時期に無駄を見直しておくと、夏・冬の光熱費が変わります。
\春・秋に押さえたいポイント/
①自然風を活かす設計が重要
浜松〜藤枝の地域は “南北の風” が入りやすい土地柄。
風の通り道を確保しておくことで、エアコンなしで快適に過ごせる時間が増えます。
②給湯温度を下げる
冬に比べて熱いお湯は不要なので、設定温度を見直すだけでガス代を節約できます。
③ 照明は“自然光”を優先
特に午後の日当たりが良い家では、照明をつけずに済む時間が増えます。
総務省の家計調査によると、光熱費のピークは1〜2月に集中しており、夏と比べても1.2〜1.5倍に増える傾向があります。
特に給湯に使うエネルギーは全体の約3割を占めるため、冬の給湯効率の良し悪しが年間の光熱費に大きな影響を与えます。

一戸建てはマンションより光熱費が高くなりやすい?
一戸建てがマンションより光熱費が高くなりやすいのは、なぜ?
理由はシンプルで、
外気に触れる面積が圧倒的に広いから。
一戸建ては、
・屋根
・外壁
・床下
・窓まわり
がすべて外気にさらされます。
静岡のように夏冬の気温差が大きい地域では、影響も大きくなります。
つまり、
断熱性能が光熱費に直結する のです。
だからこそ新築では、以下の性能が重要です。
・高断熱の窓(樹脂サッシ・トリプルガラスなど)
・壁・屋根の断熱材の正しい施工
・家の形状や風の通り道
西遠建設では、浜松〜藤枝エリアの気候特性を考慮しながら、
“外気の影響を受けにくい家” を設計しています。

今日からできる! 一戸建ての光熱費を抑えるコツ
① 省エネ家電に入れ替える
例えば、10年以上使っている冷蔵庫やエアコンは、最新モデルと比べると電気使用量が年間で3割以上違うケースもあります。
また、給湯器も高効率タイプ(エコキュートなど)に変更することで、家全体のエネルギー使用量を大きく下げられます。
初期投資は必要ですが、長期で見ると光熱費の削減効果は非常に高く、家計へのメリットが大きい設備です。
② 電力会社・料金プランの見直し
電力自由化によってプランの種類が増え、契約を変えるだけで年間1〜4万円節約できることも。
オール電化の場合は“深夜電力をどう使うか”で大きく差が出ます。
③ 家族みんなで節電習慣をつくる
・電気をこまめに消す
・追い焚きを減らす
・洗濯はまとめて
・水量を調整する
こうした小さな積み重ねは、年間で見ると大きな差になります。
光熱費は、家族の暮らし方・家の性能・設備の選び方など、さまざまな要素によって変わります。
だからこそ、自分たちの生活スタイルに合った“ちょうどいい省エネ”を見つけることが大切です。
季節に合わせたエネルギーの使い方を理解し、無理なく続けられる工夫を取り入れれば、快適さを保ちながらランニングコストを抑えることは可能です。
これから家づくりを考える方も、すでに住まわれている方も、ぜひ今日からできる対策を一つずつ試してみてください。



